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卒乳の準備ってどうするの?? 卒乳の1~2ヶ月前から始める準備について解説!



今回は、卒乳の日を迎えるまでの準備についてお伝えます。
卒乳の準備や方法については、決まったやり方があるわけではありません。
相談される施設や助産師によってやり方が異なっていることもあります。
ここではすず助産院でお話している内容をお伝えしますので、参考のひとつにしてください。

目次

授乳回数をゆっくり減らしてみましょう

まずは、1~2ヶ月かけて、ゆっくり授乳回数を減らしてみましょう。
どうやって減らすかというと、昼間の授乳回数から減らすか、夜中の授乳回数を減らすか、どちらかやりやすい方でやってみます。

卒乳する日まで、少しずつ昼間の授乳回数を減らす

一般的に、昼間は、離乳食や遊びや外出など、こどもの気持ちをおっぱいからそらす物があるので、昼間の方が授乳回数が減らしやすいです。

特に、月齢の大きいお子さんは、夜間の寝かせつけに授乳をしているため場合も多いので、なかなか夜の授乳を減らす事が難しいと感じる人も多いでしょう。

まずは、1日に生活の中で「ここなら授乳が無くても大丈夫そうかな」というところから減らしてみてください。
卒乳を迎える日までに、1日の授乳回数が2~3回以下程度になっていると卒乳しやすいと思います。
授乳間隔が空いて、おっぱいが張って不快に感じたら、「楽になる程度」に軽く搾乳をしておきましょう。この時、溜まった母乳を搾りきる必要はありません。

乳腺は、母乳がうっ滞することで、脳がそれを感じとり母乳の生産量を下げていくというシステムになっています。過度なうっ滞で乳腺炎に注意をする必要はありますが、卒乳に向けて授乳回数を減らすというのは、そのようなシステムを利用するという意味もあるのです。

卒乳する前に、夜間の授乳をやめる(夜間断乳)

夜間授乳が多く、それが体力的にきついと感じる場合には、数日間泣くことを覚悟して、夜間卒乳(断乳)をするというのも一つです。

例えば、寝る前と明け方の授乳はそのままで、その間に起きた時は授乳をしないようにします。当然、いつもおっぱいで寝ていたこども達は、強く泣いておっぱいを欲しがりますが、そこは抱っこなどで乗り切ります。
一時的に、ミルクなど他の物を与える場合もありますが、おおよそ3~4日ほどすると寝るようになることは多いです。
ずっと2~3時間おきに起きていたこどもが、少し長く寝てくれるようになると、生活が楽になったと感じる方も少なくありません。そのような理由で、卒乳は関係なく夜間卒乳をする場合もあります。

しかし、中には、夜間卒乳して、一時期寝るようになっていたのに、またしばらくすると起きるようになる場合もあります。
それは、そのこどもなり成長の仕方、睡眠パターンであり、特に悪い訳ではありません。それも自然なこどもの姿です。いずれ、外で走り回るような頃には、まとめて寝るようになりますが、なかなか計画通りに寝てくれないというのが現実でもあります。

卒乳を決めたら、授乳は「こどもが欲しがる時のみ」にあげるようにする

こどもの様子を良く観察して、授乳はこどもからリクエストされた時にするようにしてみましょう。
もし、習慣的に決まった時間授乳をしたり、こどもの意思とは関係なく、先回りをして授乳している場合には、授乳を誘わず、こどもが欲しがった時にのみあげるようにします。

本来、授乳回数や授乳時間、飲む量はこども自身が決めるものです。こどもの成長と共に母乳育児のあり方は変化していくのです。こどもにとって何か楽しい事がある時は、おっぱいを欲しがる回数も減りますが、ずっと家の中にいて時間を持て余している時などは、授乳回数は増えます。

そうはいっても、実は、母親が卒乳にむけて準備しはじめると、こどもが「卒乳」を感じとり、その危機感(?)からか、逆にもっと欲しがる様になることもあります。これもまた、自然なこどもの反応です。欲しがっているのなら、無理せずに、授乳しても大丈夫です。授乳回数を減らすには、遊びなどで気持ちをそらすのが良いですが、なかなかそれが難しい時もあります。
授乳回数をどこまで減らせるかどうかは、そのこどもと母親のおっぱいの状況で違います。授乳回数を減らさないと卒乳が出来ない訳ではないので、「可能なかぎり」という理解で大丈夫です。

卒乳することをこどもに伝えておきましょう

これは、よく聞かれる質問ですが、私は、こどもの月齢に関わらず、卒乳することをこどもに伝えておいてもらいたいなと思っています。
当院では、4歳くらいで卒乳をするこども少なくないのですが、言葉が話せるようになったこどもたちは、不思議なくらい、卒乳を終えた時に、「ママのおっぱいは温かくて美味しかったよ」と言います。
そんな言葉を聞く度に、こどもにとって、ママのおっぱいに吸い付いていられる時間は本当に幸せな時間だったんだなあと改めて思います。
月齢が小さいこどもは、言葉で自分の気持ちを表現することはできませんが、きっと同じように感じているのではないでしょうか。

卒乳をする時、ここまで一緒に頑張ってきた「我が子への感謝の気持ち」と「これからも一緒に大きくなっていこうね」いう気持ちを込めて、卒乳することを伝えてあげておくと良いとおもいます。

卒乳を迎える母親自身の気持ちを整えておきましょう

母乳は脳でコントロールされており、母親の心や体の状態と直結しています。
経験上、不安な気持ちのまま卒乳に入る方ほど、卒乳を始めてからのおっぱいの張り感が強かったり、長く続くような印象があります。卒乳をするとき、母親自身が元気で安心して卒乳できる事がとても大切なのです。
そのためには卒乳の流れをおおまかなイメージが出来ていると安心です。
そのことについては、この後のブログでお伝えしていきます。

卒乳を始める時は、家族みんなの体調を整えておきましょう

卒乳をする時に、乳腺炎になるのではないかと心配される方も少なくありません。
しかし、実際はおっぱいが強く張ったからといって、乳腺炎になるわけではありません。卒乳の時、乳腺炎になる方の多くは、寝不足、疲労、体調不良をともなっている事が多いように思います。
母親は、いつも家族みんなの健康ために頑張っています。
母乳を飲んでいるこどもと母親が無事に元気に卒乳を迎えることができるよう、できるだけご家族みなさんの体調を整えておきましょう。

安心して卒乳を迎えるために

母親が「卒乳」を決めた時、それは、我が子との「母乳」でつながっていた大切な時間が、終わりのカウントダウンを始めたということです。
我が子の人生において、母乳を飲んでくれる時間はわずかです。
今回、卒乳を迎えるための準備についてご紹介しましたが、そのような準備を勧める中で、残された時間を、どうぞ大切に大切にお過ごし下さい。

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